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2020/01/20
[ブログ]それでも、母になる〜生理のない私に子どもができて考えたこと〜
それでも、母になる
生理のない私に子どもができて考えた家族のこと 著者:徳 瑠里香
社会的マイノリティをポジティブな視点で捉え発信するwebサイト「soar」
先日そのsoarの取材で出会ったライターの徳さんから著書「それでも、母になる」を頂き
読ませて頂きました。
生まれつき生理と排卵のない著者が結婚し子どもを授かった。
このストーリーに焦点を絞った読み物でないということは最初にお伝えしたい。
著者が自身の身体の事情と妊娠について記事をハフィントンポスト日本版に投稿したところ、多くの友人知人が祝福の言葉と共に自身の「事情」を話してくれるようになったという。
そのことで見える世界が変わった著者に大きな問いが生まれた。
彼女たちはどう自分と向き合っているのか。
母になるとは。家族とは。
著者の周りには、16歳で妊娠して母になった友人。17歳で亡くなった恋人を今でも大切に想う友人。産まない人生を選び自分の仕事に邁進している先輩。夫婦間で腎臓移植をして2人の絆を深めた友人。不妊治療の末に特別養子縁組をした知人。養子として育てられた後輩。トランスジェンダーで性転換をしてシングルマザーと結婚した友人。里親として子どもたちを育てる先輩。
そんな彼女たちの人生とその選択に、「それでも、母になる1人の女性」が向き合い書き上げた作品です。
様々な「事情」というのは人間誰もが持っています。
その「事情」と向き合うのか、目を背けるのか、立ち向かうのか、乗り越えるのか、共に歩むのか。。
各個人の選択というのは10人いれば様々です。
この著書に綴られた幾つもの人生に共通して私が感じたことは「自分で選ぶことの大切さ」
生まれつきの事情、環境による事情、不意に降りかかる事情。
生きていると自分ではコントロールできないことの方がほとんどですが、だからこそ、自分で選べることは自分の意思で選ぶ強さを持つことが必要なんだと。
必要なのは「強さ」だけではないですね。
その他に必要なことが本書には散りばめられているように感じます。
読み手によって何を受け取るのかは様々でしょう。
この本を読み終えた時、自分のこれまでの人生が少し愛おしく思えるかもしれません。
個人的なハイライトを一つだけ紹介させてください。
本書の後半部分で著者のお母様について書かれている章がありました。
~本書抜粋~
母は私を出産する時、父とふたりでどんな子育てをしたいか、どんな家族を築きたいかたくさんの言葉を交わしたそう。その時に決めたことは、モノよりも体験を与えること、やりたいことを経済的な理由も含め断念させないこと、夫婦仲良く子どもが帰ってきたくなる家にすること。
また母は私を産む前、「お母さん、いつも楽しそうだね」と言われるような母になることも決めていたそう。どんな子に育てたいかよりも、どんな母になりたいかという「自分」を起点にした考え方。
~本書抜粋~
このエピソード以外にも素敵なお母様だと分かるお話がたくさんありましたが、「どんな子に育てたいかよりも、どんな母になりたいか」。私自身も息子に誇りに思ってもらえる父になりたいと思うし、いつまでもカッコ良いと言われたい(笑)
息子には元気に育ってくれたらそれで。と思っているし、息子自身が幸せだと思えることが何よりだなと思っていますが、改めて、文章で読んで思ったんです。
子どもに多くを求めてしまうことが親子の絆をねじ曲げてしまう原因の一つでは、と。
私は私。妻は妻。どこまで行っても1人の人間です。
それは子どもも同じで。
子育ては親育てともいうように、親も子供と一緒に成長していくものだと思うし、私は完璧な親などいないと思っています。
子どもの進む人生は子どもの為もの。
子どもに過度な期待や価値観を押し付けるのではなく、共に人生を寄り添いながら歩むことが出来ればそれで良いのではないかと、今は思っています。
その思いが「どんな子に育てたいかよりも、どんな母になりたいか」の一言に秘められているような気がします。
私は「共に悩み、共に喜び合える親」にでもなれたらと良いかな。
&family..
千田真司